それまで本を買うだけでなく、店頭のラインナップから時流を見るって役割も兼ねていた書店観察。そんなところに自分の本がポコッと並んだ。ひとことで言えば「地味にすごい」って感じだ。8月18日に初の単行本「こうしておれは父になる(のか)」が出ました。どうぞよろしくお願いします。
これは文字通り全力を投じた夫婦生活&育児の記録で、自分を強制チューニングして築き上げた子連れ生活をまるごと書き出している。つまり今の自分のすべてだ。HONNINのカレーライス、食ってみな。
いやーホントに出たなー、というのが心境。未経験だったので、書籍化の話をもらったりcakesの連載を続けたりしててもなお半信半疑でいた。そして出たのをしっかり確認できた今は、ある種の消耗状態に陥っている。出版に際して取材の話を何件かいただいたので各所で話をしてるんだけど、最後のほうで「今後は」みたいな話になると「それな」としか言えず、良くも悪くも #おれ父 のことしか考えてなかったのに気付かされる。
そもそも、この本というか育児エッセイ執筆の原動力は、近年のインターネットに対する不信感が大きかった。#おれ父 第1話、妊婦がシャインマスカットを食べてもいいか検索した日からずっと書かねばと思っていた。
お多感な14歳でoasis&エヴァと同じくインターネットの洗礼を受けて「第一世代」を自称してきた自分が、ここにきてようやく「なあ、おまえ最近どうかと思うよ」って気持ちで書籍というフィジカルリリースを投じることができた。伝播するかはどうかはさておき、不確かな出産育児情報の渦に「いち事例」をブン投げることができたので、ある程度満足している。初版で刷った数千冊が、しかるべき人のもとに渡れば本望だ。
で、無事に書籍発売となって「燃え尽きたぜ」とジョーしぐさをしたいんだけど、じつはそうもいなかい。
来年の春、我が家は新メンバーを迎え入れ、4人+1匹体制でやっていく(のか)。解像度の高いエコーで見た感じ、今回も相当なヤンチャが爆誕しそうである。毎度のことながらこういう話は突然やってくるものだな。
ファーストお子は歩くようになった。大人たちは友人知人が口を揃えて話してた「歩きだしたらもっと大変だよー」という話をめちゃ実感している。そこにもう1人がアップをし始めてて、妻はマタニティ再びで……ウワーーーーどうなる人生!!!!!!!!!!!!と計画性のなさを反省しているヒマなどなく、新たな暮らしは胎動し始めた。
この先どうなるだろう、またしても見えない。きっと世の中はどんどんサグになるし、我々はさらなる体力が求められるだろう。そこでのインターネットとの付き合い方や、発信に関しては余力に応じてという感じにはなりそうだけど、おれはおれたちは今後もリーグ優勝を続けていきたいので、知識経験と持ち前の明るさでがんばります。
そうだった。ちゃんとした写真も撮れるようボロッボロのスマホも新調します。